三重県内市役所庁舎別館(築33年・鉄筋コンクリート3階建・延床面積約1,900㎡)

建物点検実績 【実例43】 市役所庁舎別館

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1.点検概要🏗️  📍点検目的  ・ 外壁及び屋上防水層の劣化状態を調査し、次期大規模改修の優先度を判断するため  📍使用機材:4K カメラ搭載ドローン(DJI製 AIR3シリーズ〕 2.点検実施状況  📍 ドローンによる外壁全周・屋上・庇の撮影(高度15〜35m)  📍 赤外線カメラにより、外壁及び屋上防水層の温度分布を測定  📍 撮影データを赤外線解析ソフトで処理し、可視画像と熱画像を重ね合わせて異常箇所を特定  📍特別対策  ・ 隣接する本庁舎との距離が近いため、飛行経路を制限して安全距離を確保。  ・ 職員・来庁者の安全確保のため、早朝6時から8時の時間帯に飛行を実施。  ・ 赤外線撮影は午後2時に追加実施し、外壁温度差を強調して解析精度を高めた。 3.点検結果💡  📍 外壁タイルの浮き・剥離進行    赤外線画像で北面及び西面2階部分に広範囲な温度差(−3℃から−5℃)を確認。    可視画像ではひび割れは確認できないが、下地モルタルの密着不良が進行している。  📍 屋上防水層の膨れ・含水反応    屋上排水ドレン周囲に高温領域(+6℃)を確認。    内部の水分滞留により、日中の熱膨張で膨れが発生している兆候。    部分補修ではなく、全体的な再防水工事の検討が望ましい。  📍 庇・鉄骨部の腐食及び塗膜剥離    南面出入り口上部の庇鉄骨で錆の進行を確認。    塗膜の剥離及び錆汁跡が見られ、腐食による強度低下の前兆。    ケレン+防錆塗装による補修を推奨。 4.効果✨  ・ 足場不要で高所点検が可能となり、庁舎業務を止めずに短時間(約80分)で完了。  ・ 赤外線カメラにより、外観上では判別困難な内部劣化を定量的に把握。  ・ 点検結果を修繕優先度に反映し、改修計画立案の合理化が可能。  ・ 画像データを次年度以降の比較点検に活用でき、劣化進行の経年変化を記録可能。