岐阜県内市役所本庁舎(鉄筋コンクリート造4階建・延床面積約3,600㎡)

建物点検実績 【実例41】市役所本庁舎

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1.点検概要  📍 点検目的  ・ 外壁及び屋上の経年劣化を調査し、次期大規模修繕に向けた劣化分布データを取得すること  📍使用機材:4K カメラ搭載ドローン(DJI製 AIR3シリーズ〕 2.点検実施状況  📍 ドローンにより建物外周を4方向から撮影し、外壁・庇・屋上・雨樋を高解像度で記録  📍 赤外線カメラを用い、外壁タイル面・屋上防水層・庇鉄部の温度分布を測定  📍 撮影データを解析し、可視画像と赤外線画像を重ね合わせて異常箇所を特定  📍特別対策  ・ 庁舎周辺は通行人・車両が多いため、早朝6時から8時に飛行実施。  ・ ドローン飛行範囲を敷地内に限定し、職員立会のもと安全確認を徹底。  ・ 赤外線撮影は、外壁温度差が最大となる午後3時にも追加実施し、解析精度を高めた。 3.点検結果💡  📍 外壁タイルの広範な浮き・剥離傾向    南面および東面の2〜3階部分において、赤外線画像で現状の温度分布(−2℃から−4℃差)を確認。    下地モルタルとの密着不良が顕在化している。    外壁落下事故防止の観点から、全面的なタイル補修・再接着が必要。  📍 屋上防水層の膨れ及び亀裂発生    赤外線画像で防水シート下の一部に高温領域(+5℃)を確認。    これは内部に水分が滞留し、日射で膨張している兆候と考えられる。    早期の部分改修または全面再防水を推奨。  📍 庇鋼板の腐食進行と塗膜剥離    北側出入り口上部で赤錆の進行が確認され、庇裏面に錆汁の跡を確認。    ケレン処理後の防錆塗装、もしくは板金交換を推奨。 4.効果✨  ・ 足場を組まずに外壁全体・屋上を2時間で安全に点検完了。  ・ 赤外線カメラにより、外壁内部の浮きや防水層の含水を正確に可視化。  ・ 庁舎改修計画において、劣化部位の優先順位付けが可能となり、予算計画の合理化を実現。  ・ 画像・データを電子保管することで、次回点検時の経年比較・進行分析に活用可能。