愛知県内市立美術館(築26年・鉄筋コンクリート造一部鉄骨屋根構造・2階建・延床面積約2,400㎡)

建物点検実績 【実例49】 市立美術館

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1.点検概要🏗️  📍 点検目的  ・ 外壁・屋根防水・ガラス面サッシ部の劣化状況を把握し、館内収蔵作品への環境影響を予防するため  📍使用機材:4K カメラ搭載ドローン(DJI製 AIR3シリーズ〕 2.点検実施状況  📍 ドローンにより、建物外周・屋上・ガラス庇部を全周撮影(高度12〜28m)  📍 赤外線カメラで外壁・屋上の温度分布を解析し、含水・浮き・断熱欠損を特定  📍 撮影データを赤外線解析ソフトで比較処理し、異常箇所を特定・可視化  📍特別対策  ・ 展示室内での作業制限を考慮し、開館前の午前6時から8時にドローン飛行を完了  ・ ガラス外壁が多く反射の影響を受けやすいため、日射角度を考慮し午前・午後の2回撮影を実施  ・ 周囲に高木が多いため、飛行ルートを事前に3Dマッピングで計画し、GPS制御で安全飛行 3.点検結果💡  📍 屋上防水層下の含水反応を検出    赤外線画像にて、屋上中央及び空調設備基礎周辺にて低温領域(−4℃から−6℃)を確認。    防水層の継ぎ目から雨水が侵入し、内部断熱材に滞留している可能性が高い。    部分補修ではなく、全面的な再防水施工を推奨。  📍 外壁パネル部の密着不良と浮き    北側外壁でモザイク状の温度ムラを検出。目視では異常なしだが、赤外線解析により下地モルタルの剥離進行が確認。    エポキシ注入及び部分パネル再固定工事が必要。  📍 ガラスサッシ部の熱橋・シーリング劣化    赤外線画像で、サッシ枠周辺に局所的な温度上昇を確認。    外気熱が室内に伝導しており、断熱性能低下及び結露発生のリスクあり。    シーリング材の打ち替え及び断熱改修を推奨。 4.効果✨  ・ 展示物・収蔵品に影響を与えず、非接触で建物全体を約90分で点検完了  ・ 赤外線画像により、外観では見えない防水層・外壁内部の劣化を可視化  ・ データを解析することで、劣化範囲・深度を定量化し、修繕優先度を明確化  ・ 将来的な雨漏り・結露による美術品損傷リスクを未然に防止。